航空豆知識とドローン 林 賢太

【JDAメールマガジン第041号 2021年4月20日掲載】

JDA会員の皆様こんにちは。東京支部のCO-PI(コーパイ)です。「航空豆知識とドローン第11弾」は、前回に引き続きドローンと航空機の「速度」についてご紹介したいと思います。前回の質問は、「飛行機の速度計に100km/hと表示されていて一定の速度で飛行している場合、1時間後に地図上で100km移動することになるとは限らないのはなぜか?」でした。

答えは、「風」です。

例えば追い風が10km/h吹いている場合、地面に対しては100km/h + 10km/h となり、1時間後には110km移動することになります。反対に向かい風が10km/h吹いている場合、地面に対しては100km/h – 10km/hとなり、1時間後には90kmしか移動出来ないことになります。これが「対地速度」と「対気速度」の違いです。

※詳細はこちらのリンクをご参照ください。

では、ドローンに置き換えて考えてみましょう。DJI製のドローンではATTIモードで飛行させた場合、風がある日は何も操作しなくても風に流されて行きますよね。これが、対気速度と対地速度の関係です。この場合、対気速度は「ゼロ」で、対地速度は「風速と等しい」となるわけです。

普段何気なく使っている「速度」という言葉ですが、地面を離れた途端、二種類の速度があることが理解できたかと思います。レース用のドローンや模型飛行機、ラジコンヘリに馴染みのある方にとっては簡単でしたね(^^;)

次回はこの対地速度と対気速度を使って、「上空の風の強さを実測する方法」をご紹介したいと思います。

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