航空豆知識とドローン 林 賢太

【JDAメールマガジン第045号 2021年5月25日掲載】

JDA会員の皆様こんにちは。東京支部のCO-PI(コーパイ)です。「航空豆知識とドローン第12弾」は、前回までの対地速度と対気速度の関係を応用して、「上空の風の強さを実測する方法」をご紹介したいと思います。

第10回と11回の配信で、対気速度と対地速度についてご理解頂けたかと思います。おさらいのために、参考ウェブサイトのリンクを貼っておきます。

https://note.com/trimch/n/n54e79d5261d3

DJI製のドローンではATTIモードで飛行させた場合、風がある日は何も操作をしなければ風に流されて行きます。この時、対気速度は「ゼロ」で、対地速度が「風速と等しい」状態になっています。つまり、次の方法で上空の風速を実測することが出来るのです。※注)上空の開けた場所で実施して下さい。

①飛行モードをATTIモードにする

②プロポ操作をせず、上空で10秒程度風に流されて飛行させる

③H.Sm/s(Horizontal Speed:水平方向の速度)に表示された値を読む

この③の速度が、上空の風速になるわけです!!

地上ではあまり風を感じられない日でも、上空では意外と強風が吹いていて機体が不安定になり、アプリ上に強風警告が表示されることを経験された方は多いかと思います。地上では風速計を使って計測出来ても、上空の風速は分からない。そんな時に先程の方法をぜひ試してみて下さい。そして、飛行継続の可否判断に積極的に使ってみてください。(地上5m/s、上空10m/sが標準マニュアル使用時の運用限界です。)航空の知識が、皆様の安全なフライトにお役立ていただければ幸いです。

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