空中写真測量 柳原 雅俊

【JDAメールマガジン第091号 2022年6月9日掲載】

こんにちは!柳原です。

産業用途ドローンを中心にアフターサポートはじめ教習や技術指導などの対応を行っております。

今回は、ここ数年で利用目的としてお問い合わせなどを良くいただくドローンを用いた「空中写真測量」についてお話を致します。

空中写真の活用は国内においては1900年の前半より撮影や保管などの運用の歴史があります。

地図の作成や土地の状況把握を目的とし撮影時における現況を知ることができる貴重な資料を得ることができるとともに、測量を行うための手段として、近年注目がされております。

現在では、インフラ整備や国土の管理・保全、災害地域の復旧・復興など幅広い目的、分野にて活用されることが多く、近年では情報通信技術の登場により空中写真の取り扱い方のハードルが下がり、より一層の活用が進んできております。

日本国内では、国土地地理院が無人航空機(通称ドローン)の技術進歩や普及が進み、測量用途として活用をしていくうえで、測量を行う事業者が適切かつ円滑に測量業務に努められるよう様々な資料が作成され、公表を行っております。

2016年(平成28年)に公表された資料として「UAVを用いた公共測量マニュアル(案)」及び、「公共測量におけるUAVの使用に関する安全基準(案)」は、無人航空機を用いて行う空中写真測量にて求められる精度を確保していくための基準や作業の手順などを記載し、定められた資料で今後測量業務を始められることをご検討にあたり参照頂くととても参考となります。

では空中写真測量の原理とはいったいどの様なものなのかご紹介します。

空中写真を用いた測量の原理は人間の目と同じ「視差」と呼ばれるメカニズムが利用され、左右の目で見ている対象物で感じられる少しのズレにより平面的にとらえられた情報を立体的な形を構築します。

その際に無人航空機に搭載されたGPSセンサーで得られた位置情報を活用し写真を処理することで、3次元的な情報の作成が可能なり、地形や建築構造物に対して位置や大きさを把握が可能となり距離や面積といった計測を行うことができます。

しかし測量という言葉を聞くと厳格な手順などを想像されてしまう方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、取り組みとしては特別な測量用のドローンが必須という訳ではなく、一般的に空撮用ドローンと呼ばれるカメラとGPSセンサーが搭載されたドローンが1台あれば手軽に始めることが可能です。

風景などの残したい一瞬の撮影もとても楽しいですが、新たなドローンの活用も是非この機会に始めてみませんか?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA