航空豆知識とドローン 林 賢太

【JDALINEマガジン 2022年6月17日掲載】

皆様こんにちは。東京支部のCO-PI(コーパイ)です。今回の航空豆知識とドローンは、『ドローン物流における配送料は何円に設定するのが妥当か?』というテーマで投稿したいと思います。

現在、ドローン操縦者のライセンス制度や機体認証制度など、レベル4の実現に向けて制度設計されつつあります。これらの制度や基準をもとにドローン物流を行うとなると、相当なコストがかかることから、ドローン物流は本当に実現するのか?という疑問の声が聞こえてきます。

そこで今回は、航空貨物の売り上げ単価を参考にして、「5kgの荷物を10km運ぶ」場合の配送料を考えてみたいと思います。

ANAホールディングス(株)の2021年度決算説明資料の31ページ「ANA国内貨物」をご参照ください。https://www.ana.co.jp/group/investors/data/kessan/pdf/2022_04_1.pdf

表の下から2番目の「イールド(円)(貨物収入/有償貨物トンキロ)」が2021年度は88.4円になっています。この「イールド」とは、「1トン=1000kgのものを1km運ぶために荷主さんから頂いた金額」を意味しています。

つまり、1kgのものを1km運ぶためには、88.4円÷1000kgで、わずか0.0884円しか頂いていないことになります(メッチャ安っ!!!)  この単価を元に5kgの荷物を10km運んだと仮定すると、0.0884円×5kg×10kmで、なんと「4.42円」!!! ドローンで運ぶより、飛行機で運ぶ方がはるかに安いという結果になりました。(◎_◎;)

もちろん、飛行機の場合は1回あたり1000km程度運んでいるので、単純比較は出来ません。しかしながら、より多くの荷物をより長距離運ぶことで、単価が下がっているということが分かりましたね。

次回は、トラック輸送で検証してみたいと思います。(航空豆知識じゃなくなる、、、笑)

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