JDAドローンExperiment 飯沼 純一

【JDAドローンマガジン 2022年8月19日掲載】

日本ドローン協会(以下JDA)理事の飯沼純一です。

今回は、コロナ禍になる前から、消防本部の隊員の方々にドローンの教育と訓練を実施した話をご紹介したいと思います。

我々は数年前から、とある消防本部の消防隊員の方々に対し、定期的にドローンの教育と飛行訓練講習を実施して参りました。

消防学校の屋外兼用の体育館をお借りしての基礎的な訓練内容でしたが、扉や大型シャッターを全開に開放しての飛行訓練は風が舞い良い訓練になったと思います。

すぐに実践の飛行をしなければならない方々ばかりでしたので、最初から安全装置解除モードにての飛行訓練を実施しました。

始めは右往左往するドローンを操作するのに手がいっぱい感がありましたが、すぐにコツを習得し、あっという間に操縦されておりました。

また、安全確認や補助者とオペレーターのペア飛行訓練も実施しましたが、ここで我々も学ぶべき大事な事が見えてきました。

消防の皆様は、無線や地声でのオペレーションの他に、少しばかり大げさなジェスチャー合図も実施されておりました。

補助者「オールクリア!良し!」の掛け声の後に右手か左手でグットを示し

オペレーター「良し!!」と声を出し、機体から目を離さず右手か左手でグットを示す。

このオペレーション、本当に素晴らしいと思います。

お互い声のみでは間違えてしまう事もあるかと思いますが、ジェスチャー合図を加える事での安全確認のダブルチェック、効果覿面ではないでしょうか。

周りにいた隊員や我々講師陣も安全が確認できていることが分かり、安心感がしっかりとありました。

また、指揮者兼補助者、オペレーターとしてそれぞれの指揮系統に沿っての訓練内容も素晴らしいと思いました。

今後の安全講習の内容に是非とも取り入れていきたい内容だと思います。

我々も私の地元福島のチームでは、全ての業務や飛行を規律と指示命令で熟す様に心掛けております。

スタッフからの反応は、最初こそは恥ずかしさなどで躊躇しておりましたが、今となってはとても良いと高評価いただいております。

スタッフは指揮者の指示のみを実行し、全て命令のみで飛行しますので、フライトプランの会議は真剣そのものですし、何よりオペレーターは飛行に専念し、補助者は安全確認等に徹する事が出来るので、とても理に適っており要領よく安全に飛行可能です。

私個人の考えですので良し悪しはあると思いますが、私のチームは消防隊の皆様の活動を参考にさせて頂き、今後も規律と指示命令での業務遂行に徹し事故防止と安全に徹する所存です!

今回もご覧頂きましてありがとうございました~(^^♪