地域の特性を生かしたドローンの普及拡大に向けて 宮田 敏美

【JDAドローンマガジン 2022年12月4日掲載】

ドローン飛行時の注意事項

JDA北海道の根室より宮田です。

今回は、日頃からドローン飛行に携わっておられる皆様方に、私自身の『ひやり・ハット』体験を基に飛行を行うに際しての心構えや特に注意した方が良いお話ししたいと思いますので、今後の安全飛行の参考にして下さい。

1 飛行ルールを守る気持ちが大切(コンプライアンス)

ドローンを飛行させる際は、航空法や飛行禁止法等のルールを守る気持ちが大切ですよね。最近、未登録機飛行や無許可飛行等の違反飛行の検挙事例が全国的の報道されておりますね。違法な飛行は絶対にしない心構えを持つことが重要です。また、思い付きで無計画に飛行させることは思わぬトラブルを招きます。飛行エリアの状況を確認して、フライトプランを立てることがとても重要になります。

2 ドローンを飛行させる際の注意事項

 (1)  フライトピランの策定(抜粋)

フライトプランとは、飛行操縦を行う際に、飛行エリア内に飛行の障害となる物がないかをあらかじめチェックして、安全に操縦に専念するために必要な事柄で、特に目視外飛行では、とても大切に作業になります。

具体的には、

ア 飛行ルートを決めること。

あらかじめ、どのコースを飛行させるかを決めること。飛行することが出来ない空域との境界を十分に下調べする必要があります。

イ さらに、飛行ルート上に危険物が無いかを確認すること。

高層階の建物、高圧鉄塔、空中ケーブル、山・丘陵地帯等の高度を事前に調べて、ドローンの飛行高度(衝突回避高度)の設定を行うこと。

※ 高圧鉄塔への接近は、プロポの電波が途切れることがあります。

ウ 気象状態の確認

降雨確率、風速の確認は大切です。事前に雨雲レーダーや、飛行ルート先のライブカメラ(道路情報カメラ)等でチェックすることも必要です。

エ  飛行時間を決めること。

帰路が向かい風になる場合を想定して飛行時間を決めること。

(行きは良い良い、帰りは怖い!~戻って来れません!)

オ バッテリーの確認

・  満充電チェックを忘れないこと。充電回数が多くなると飛行時間が短くなること。新古バッテリーを混在しないこと。

・ 余裕を持って帰還(着陸)・交換して発進(離陸)の習慣付が大切です。

 (2) 補助員との連携

補助員の助言は、安全飛行にとても重要です。

 (3)  飛行中の注意事項

ア  目視外飛行時の360度安全確認の励行が重要です。適宜、ホバリング、360度回転させて飛行の進路や障害物のチェックが必要ですよ。カメラの視界は意外と狭いものです。周囲の安全確認を忘れずに!

イ   緊急着陸地点の確認

カメラを真下に向けて、緊急着陸することが出来る安全な場所をチェックしておくことも必要です。

3 終わりに

近年では、ドローンの各種センサーが高度化されて、初心者でも簡単に飛ばせる様になりました。しかし、飛行させるのは簡単ですが、きちんと操縦することは、とても難しく、操縦者の高度なスキルが必要ですね。皆さん、飛行訓練を頑張ってスキルアップを図って下さいね。