未来を語る ~未来の農業~ 久保 正樹
【JDAドローンマガジン 2025年2月19日掲載】
はじめまして、日本ドローン協会 和歌山事業所のMonkey こと久保です。
かるく自己紹介いたしますと、DRONE SKY LLC.という企業名で和歌山でドローンを活用した鳥獣有害駆除、講習会、空撮などを行っております。
メインの写真・映像事業ではスタジオトリニティという店舗をホテルアバローム紀の国の5階で運営しております。
今春以降で入札にはなりますが、市の依頼を受けて、ドローンを活用した有害鳥獣駆除の実施も予定しておりますので実現した際にはこちらでも紹介できればと思います。
さて、このドローンマガジンでは当然ドローンについてのことを書くことになるわけですが、私が書くのはドローンもやや出てくる未来について語るというテーマで書いていきたいと思います。
今回のテーマ
未来を語る ~未来の農業~
未来の農業はどのようになっているのでしょう?
私は想像します。
未来では、人はPCやタブレットの前で承認をするだけで作物が作られているそんな未来があるように思います。
まずはイラストをご覧ください。

農業にはさまざまな工程がございます。
作付け計画・・・AIが適切な判断のもと連作障害などもないように行います。
どこでどれだけ作るか、また、世界的な需要(輸出に必要な農産物の量と国内消費量)と供給(他の農家で生産する農作物の量、災害の確率も考慮された上での、この土地での生産が必要な農産物量)のバランスも計算し、必要な物資(肥料、種子、消毒(農薬)、出荷のための資材等)を算出、発注準備を行い、人間に承認を求めます。
それを確認した農家は承認ボタンを押すことで、自動的に必要な物資は届き農作物は作られていきます。
中枢のAIとソフトウェア、トラクター、ドローン、万能農業マシンはそれぞれ情報を共有、畑に設置された風速計やカメラの情報、インターネットによる天気情報をもとに農作物の育成、収穫の工程を組んでいきます。
土づくり・・・ドローン(AIと赤外線カメラを搭載)は畑の地表の温度から土壌の状態を把握、その情報をもとにトラクター(AIが搭載され自動運転)は肥料の散布を行いながら土を耕します。
種まき・・・種まきはAI搭載の万能農業マシン(種まき機装備)が使用され、適切な間隔で巻いていきます。
水やり・・・AI搭載のドローンが農業用水タンクより自動で水をいれて飛び立ち、作物に必要な分量の水を天候や気象状況に応じて散布します。
雑草の草刈り・・・AI搭載の万能農業マシン(雑草除去機器装備)による不必要な雑草の刈り取りを行います。
追肥や手入れ・・・AI搭載の万能農業マシンが追肥やジャガイモの土寄せやトマトのわき芽かきなど作物に応じた手入れを行います。必要に応じてドローンは液体肥料を撒きます。
収穫・・・AI搭載の万能農業マシンが作物を収穫、仕分け機にいれることで洗浄、仕分け、梱包など必要な工程を行います。
流通・・・フォークリフト(自動運転)がトラック(AI搭載の自動運転)に作物をのせると、それぞれの供給場所へ運んでいきます。
おそらくはじめは、人の手で種や消耗品を機械にセットすることになりますが、ゆくゆくはすべてが自動で行われていくことでしょう。
そう、そこからどんどん月日が流れ、AIが農業だけでなく、すべての業種を行えるようになれば、人にとっての職業は、すべてにおいてAIから届けられる承認をすることだけ・・・といっても承認をせずに放っておいても、AIは必要に応じて作業をすすめることでしょう。
人に職業をあたえるためだけの承認作業でAIが人を育成していく世界・・・
情報もAIから届けられ、人を操作し、食べものも飲み物もすべて用意してくれる実質労働のない世界がそこにあります。
ここからはドキュメンタリー風にお届けいたします。
AIの情報番組から取材依頼のあった農家のNさん(42才)はAIのインタビューアーロボットから質問をされます。
インタビューアー「Nさんはいつ頃から農家をされているのですか?」
Nさん「いやあ、大学を卒業してからですので、もう20年になります。」
インタビューアー「なぜこの職業を選んだのですか?」
Nさん「AI就職情報で農業が合っているのではないかと言われましたので、住む場所も特にこだわりもないのでいいなぁと思いました。」
インタビューアー「農業で苦労されたことはありますか?」
Nさん「いやあ、機械が故障してもAIが修理の手配もして、修理ロボットが来てくれますし、外は夏は暑いし冬は寒いしで出たくもないので、承認だけすればいいこの仕事は、特に苦労はないですかね、農業を始めたころは外に出て作業の様子を見ていたこともありますが・・・よくよく考えると作物に触ったこともないですね」
インタビューアー「特に問題なさそうでよかったです。現場からは以上です」
この番組を人間が観ているわけでもないのでしょう。もちろん検索すれば家族などの身内に観れるようにはなっているでしょうが・・・
ただインタビューされたという思い出もAIが人間にとって必要と算出し、経験させているのすぎないのです。
※Monkey 未来を語る これはあくまで個人の想像の世界で、フィクションです。