『ドローンの機体登録制度の更新時期』の解説 宮田 敏美

【JDAドローンマガジン 2025年6月11日掲載】

こんにちは!JDA北海道ブロック 根室より宮田です。

当校の国家資格受講者も50人を超えました。やはり、業務でドローンを活用されている各事業所様のコンプライアンスの高さとレベル3.5飛行の実用性を技能証明で担保する機運が高まっている証だと実感しおります。

さて、今回は、ドローンの機体登録制度が開始されて早3年、更新時期初年度の幕開けとなりました。とても重要なことですので分かり易く解説したいと思います。

1 機体登録制度施行の背景
2022年6月20日から機体重量100グラム以上のドローンは機体登録を義務付ける登録制度が施行されました。これは、更なる発展を続けるドローンの所有者を明らかにすることで、各方面の行政秩序を維持することが目的ですが、要は自動車の車庫証明と同様と考えればもっともの制度ですよね。

2 機体登録更新の必要性
機体登録の有効期間は3年です。2025年6月19日で制度開始3年を迎えます。
有効期間を過ぎたドローンは基本的に屋外での飛行は出来なくなります。
有効期限を過ぎた自動車では、無車検、無保険車両運行になるのと同じです。

3 根拠規定
無人航空機の飛行の安全に関する教則第4版(令和7年2月1日)
無人航空機の登録
全ての無人航空機(重量が100グラム未満のものは除く。)は、国の登録を受けたものでなければ、原則として航空の用に供することができない。登録の有効期間は3年である。また、無人航空機を識別するための登録記号を表示し、一部の例外を除きリモートID 機能を備えなければならない。と規定しております。ご自分が所有している機体の有効期間を確認することが大切です。特に複数台所有している場合は更新忘れに注意して下さい。
※ 国交省から更新お知らせメールが入っていると思います。

4 罰則等
違反行為~登録を受けていない無人航空機を飛行させたとき(無登録違反)
罰則~1年以下の懲役又は50万円以下の罰金
行政処分~技能証明の取消し処分等の対象
※ 航空法違反の中でも2番目に重い罰則です。軽視することなく重大な違反行為になってしまうことを認識する必要があります。

5 更新方法
機体登録の更新はDIPSにログインして手続きを進めます。
所有機体の一覧を確認~該当機体を選択~本人確認方法の選択~所有者情報等の入力~更新申請~有効期間更新の確認の手順です。

6 参考事項
事前登録期間中(2021年12月20日から2022年6月19日までの間)に登録申請を完了した機体は、登録更新後もリモートIDの搭載は不要のままとなります。
※ 無人航空機登録ポータルサイトhttps://www.mlit.go.jp/koku/drone/参照
※ 登録記号は更新前後で変わることはありません。

7 添付写真
今回の添付写真は、今年2月に当校の沿岸のオホーツク海に押し寄せた流氷の写真です。中央奥の水平線(流氷線?)に見える富士山の様な山は、北方領土国後島の冠雪した爺々岳で、左側は知床連峰です。