養父市総合防災訓練のご報告 本田 美由貴

【JDAドローンマガジン 2023年12月12日掲載】

皆様、こんにちは!
兵庫県より、Stealth&Dolphin です。

10月15日、養父市で4年ぶりとなる「令和5年度養父市総合防災訓練」が行われ、昨年災害協定を締結したJDAも初めて訓練に参加しました。

前回の記事【養父市総合防災訓練に向けて & STARLINK とライブ配信

会場のグラウンドには事前に倒木や瓦礫が設置されており、警察や消防が状況調査し、倒木の切断、瓦礫の撤去、放水や傷病者の救出搬送が速やかに行われました。私たちJDAは、Matrice300RTKを使用し上空からの情報収集を行い、災害対策本部と展示ブースでライブ配信映像を展示しました。

会場の様子
写真左上テントが災害対策本部、右上に市民の方々
緊急車両が次々に到着する様子

市民参加の防災訓練は「イベント上空」に当たるため、数か月前から国交省に飛行許可の申請をJDA本部に行ってもらいましたが、直前まで何度も補正指示があったようで、申請の難易度が高く、航路や高度にかなり制限がある中で飛行させました。

上:消火訓練の様子
下:赤外線カメラで撮影した消火訓練の様子


飛行中に神戸市の方から防災ヘリコプターが来て、途中ドローンの着陸指示があり素早く着陸をさせる訓練も行いました。実際にも事前に何時何分頃到着予定かの連絡が入るので、時間が近づいたらある程度高度を落としておくなどの対策ができます。

Matriceのデュアルオペレーション(ドローン操縦とカメラ操作を分けて行う)は、Inspireと違いカメラの方向によってはランディングギアが映り込むため、カメラに合わせ機体の向きを調整する必要がありました。今回は発着位置(ドローン操縦者)と展示モニター位置(カメラ操作)が数十メートル離れていたので、補助者同士トランシーバーでやり取りしてもらうことで連携を取りました。

このような訓練では事前情報がありますが、実際の災害はいつどこで起こるかわからないもので、ドローンの性質状初動対応が求められることから、被害状況を把握するために状況がわからない場所へ航行させるという責任重大な役割であると感じました。

市民の方々の年齢層は様々でしたが、意外とSATRLINKの方に興味がある方も多いようで、SATRLINKを初めて見たという声やSATRLINKについての質問が多くありました。ドローン従事者としては、もうドローンはかなり認知され、世の中に受け入れられ徐々に日常にも溶け込んでいるのだなと嬉しく感じました。参加団体の皆様にも、「ドローンかっこいいね」や、女性の活躍を応援してくださるお声もいただき、大変嬉しく思います。