一年生の飛行日誌 前田 望都
【JDAドローンマガジン 2023年12月20日掲載】
こんにちは。
JDA和歌山のJAGUAR(前田)です。
最近の和歌山は、ポカポカでもう春が来たと思っていたら、次の日に初雪を観測したりして、季節がなんだかめちゃくちゃです!
地球からのなんらかの警告かもしれません。
環境を大切に、省エネで生きていきましょう。
■今回のテーマ「ドローンで花火を撮る」
さて今回の「一年生の飛行日誌」は、「ドローンで花火を撮る」をテーマにお届けします。
この夏から秋にかけて計3回、花火ショーを空撮させていただく機会がありました。
花火といえば夏の風物詩でしたが、最近はそうでもないみたいなので、これから花火を撮るという人もいらっしゃるかと思います。
ですので、「花火撮影の際に注意したいポイント3つ」を、自分の忘備録も兼ねてこちらでご紹介させていただきます。
■マニュアルで撮影せよ!
1つ目は当たり前かもしれませんが、オートではなくマニュアルで撮影しようということです。
僕がドローンで花火を撮影するのは、この夏が初めてでした。
花火というのは大変高価なものですので、撮影本番までにリハーサル的に何発も打ち上げてもらえるはずもなく、ぶっつけ本番で挑みました。
カメラの設定は、普段ならマニュアルで撮るのですが、どう設定すればいいのか見当もつかず、暗くて何も撮れていないという状況は避けたかったので、1回目はオートで撮影しました。
ある程度、ふつうに撮影できていて、周りからも良く撮れていると言ってもらったのですが、カメラをやっている自分的にはとにかくノイズが多かった!
その経験を踏まえて、2回目はマニュアルでISO(感度)を極力下げて撮影したところ、見事にノイズの少ない、より美しい映像を撮影できました。
なので、花火撮影は夜景と同様、マニュアル撮影が必須です!
■高速で飛行せよ!
2つ目は、高速で飛行した方がドローンらしい映像になる、ということです。
花火というのはすごく大きなもので、小さめの3号で直径60m、10号になると直径280mもあります!
ですので、ドローンで撮影する場合、低速で飛行しながら撮っていても、あまり画面が動かなくて、ドローンらしい映像になりませんでした(高いビルから固定で撮影したのと変わらない雰囲気になる)。
エルロンやノーズインサークルで撮る場合、できるだけ高速で飛行した方がドローンらしい映像になるのでオススメです!
■親指の反射に注意せよ!
インパクトのある映像を撮るために、花火の中に突っ込んでいく撮影にも挑戦したのですが、ここで思わぬ3つ目の注意点を発見しました。
「花火の中に突っ込んでいくだけでしょ?」と簡単に思われるかもしれませんが、実際に花火の中に入って、目の前で花火が弾けたり、花火の火がこっちに向かって高速で飛んできたりすると、反射的にそれをかわそうとしてしまうのです!
かわすつもりがなくても、とっさに旋回してしまったり、操縦している親指が勝手に反射してしまうのです…
あとで映像チェックすると、「コレ、かわさなかったらすごい映像が撮れてたのに!」という惜しい映像ばかりが撮れていました…
ですので、花火の中に突っ込んでいったら「親指が反射する」ものとして、かわさない覚悟を決めて撮影に臨むことをオススメします…(もちろん被弾は自己責任でお願いします)。
■今回のまとめ
花火撮影の注意ポイントをまとめると、
1、マニュアルでISOを下げて撮影しよう
2、高速飛行でドローンらしい映像にしよう
3、花火に突っ込む覚悟がある方は親指の反射に気を付けよう
です。
もし「参考になったよ」という方がお一人でもいらっしゃったら幸いです。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました!
【写真の説明文】
こっちに向かってきた花火をかわしてしまった時に撮れていた映像