DJI FLY CART30の運搬実証デモフライトを見学させて頂いたお話 伊藤 磨辰

【JDAドローンマガジン 2024年5月22日掲載】

JDA北海道 オホーツク伊藤で御座います。

今回は昨日熊本入りし、今話題?のDJI FLY CART30の運搬実証デモフライトを見学させて頂いたお話です。

地元でただ飛ばすといった内容のデモフライト見学のお誘いを頂いたことはあったのですが、ただ飛ぶだけなら、そこまで興味がなく、スタッフに見学に行ってもらい動画撮影してもらっておりました。案の定ただ飛ばすだけといった内容で、私としては販売や業務委託のイメージが湧かずに導入に対しては後ろ向きでした。

そんな折昨年から情報交換の一環で同じ一次代理店の看板を頂いてドローンビジネスを展開している熊本に営業所があるグリーンテック㈱様へお邪魔しており、本年も何とか熊本入りできないか?とネタを探していた矢先、グリーンテック様より新型機(農薬散布機)のトラブルに関する電話があり、世間話含めて話をしていた所、「実は運搬実証デモフライトを行う」との事。これだ!!と思い、予定日を伺った上経験値向上の為、スタッフ一名を引き連れて熊本入り致しました。

上記写真は鳥獣害防止ネットを下から上へ運搬している映像になります。ネット用ポールの束26kgを3つ・ネット18kgを3つ計6往復するといった内容です。現場では林業関係や行政関係の方達30名と私達含めた関係者10名の40名程度と不特定多数の方というよりはより現場感を持たれている方達が山奥までと考えるとデモフライト自体は大成功でした。フライト後オペレーターを勤めたグリーンテック㈱田上所長・清島課長に実運用時に気を付けなければならない点や私が感じている問題点など伺っており、伺った話全てが腹落ちする等、デモフライトを行う上でのロケハン・カタログには絶対乗っていない運用上の問題を掴まれており、現場感をしっかりと伝えれるだけの練習とそこに対する意識の高さを学ばせて頂きました。

2泊3日で熊本入りしましたが、掛かった費用以上の感動や経験・知識を得る事が出来ました。3日目は移動日となっており、熊本空港まで田上所長が送ってくれたのですが、デモフライト後見学に来られていた企業様から業務委託のお話が入ったと教えて頂きました。その時はまだ確定ではなかったのですが、私達が無事に北見に戻った事と、勉強させて頂いたお礼をお伝えした際、「移動中に話が合った業務委託の件正式に決まりました。」と教えて頂きました。

本当であれば対価をしっかりと頂ける本当の意味での「現場」を見学したい所ではありますが、何度も北海道から熊本まで行くわけにはいきません。当社としては農薬散布・測量・撮影・水中ドローン捜索とそれなりに業務自体は精通していると思っておりますが、今後新たに「物資輸送」も視野に入れた展開を考えており、これも又ドローンの新たな業務として定着する可能性があります。どこまでのニーズがあるのかはわかりませんが、ドローンの利用シーンを増やしていかなければ、現在は厳しい法規制がありますが、緩和される可能性もあります。新たな分野の機体であればあるほど、しっかりとした運用ルール・マニュアルが必須となり、安全対策を充実した納品説明を行う事も私達の責任であると考えております。

当社に機体はありませんので、偉そうなことは言えませんが、新たな産業として展開できる準備をしつつ、グリーンテック㈱様と連携を密にしながら進めて行かなければと感じた所です。ただ、お高いんですよね・・・どう稟議書を書こうか?新たな機体との出会いは頭を悩ませます。