ドローンの安全管理 野崎 豊文
【JDAメールマガジン第017号 2020年10月6日掲載】
皆様、こんにちは!JDA九州/沖縄ブロック長のHustler(ハスラー)です。
国土交通省と農林水産省のホームページにて「無人航空機の事故に関する一覧」で公開されている、両省合せて「500件」(2016年~2019年の4年間)の集計結果の続きです。
今回は、「パイロットの飛行経験時間別集計」の結果について書いていきます。
<パイロットの飛行経験時間別集計>
1.10時間以下 80件(33.2%)<注目>
2.20時間以下 31件(12.9%)<注目>
3.30時間以下 31件(12.9%)<注目>
4.40時間以下 10件( 4.1%)
5.50時間以下 13件( 5.4%)
6.100時間以下 31件(12.9%)<注目>
7.200時間以下 24件(10.0%)<注目>
8.300時間以下 4件( 1.7%)
9.400時間以下 4件( 1.2%)
10.401時間以上 14件( 5.7%)
11.不明 (259件)
計:500件(100.0%)
※占有率は「不明」を除いています。また、農水省のデータ(214件)は経験時間が公開されていないため全て不明へ計上しています。
経験の浅い 10時間以下 が全体の33.2%となっています。このデータで見ますと 30時間までの合計が142件で不明を除く全体の約60%を占めていますので、この30時間以下のパイロットはしっかり練習する必要があります。
次に注目すべきは100時間以下と200時間以下というドローンの飛行にも慣れた方の件数も多いことです。これは「慣れによる近道行為や、だろう飛行」による事故が多く占めているのではないかと推察されます。
ドローンの安全を考える上で、やはり飛行経験時間も1つの大きなファクターとなってきます。経験の浅い方は勿論なのですが、慣れて来てもしっかりと安全を考えないと事故が起こりますよ!ということをこのデータが教えてくれていますね。
次回は、「マルチコプター機体の大きさ別集計」結果について書いていきたいと思います。