ドローンプログラミング Scratch3.0 宮下 元利
【JDAメールマガジン第040号 2021年4月14日掲載】
こんにちは。IT部長の宮下@Ghostです。
私事ではありますが、この度4月から札幌の大学2校で非常勤講師を務めることになりました。
システム開発と情報通信に関する講義を担当します。
今回は、この大学の1校で進めているドローンプログラミング演習についてお話ししたいと思います。
当初は私が開発したScratch+TelloのTelloフライトをベースにしようと思っていたのですが、ドローンプログラミングを体験しつつ、より実践的なプログラミングの演習にできないかを考えました。
主なポイントは以下の通りです。
1. 自分で組んだプログラムでTelloを飛ばすことができる
2. スタブ/ドライバを用いたテスト経験ができる
3. 使用する開発言語は1つに絞る
4. 演習後も自分でTelloのプログラミングが行える
1と4については本演習を通じてできると思います。
今回新しく入れたのは2のスタブ/ドライバを用いたテスト経験ができるという点です。
スタブとドライバというのはシステム開発での用語で上位または下位に位置するシステムモジュールのダミー(モックと言ったらわかりやすいでしょうか?)を指します。
これも自分で作り、通信プログラムを作るだけではなく、通信テストもできるようになってしまおうというものです。
私自身、在学中はシステム開発でのテストに関する演習は一切ありませんでしたが、私も周囲の仲間も社会に出て新人SEが行うのは多くの場合はテストからです。
なので、学生のうちにテストの意義と重要性を学んでおくということはSEにとっては大切な経験だと思い、取り入れました。
3に関しては、C#を最有力で検討しています。組み込みなどで使うC言語とも親和性は高いですし、ASP.NETなどでWeb系の開発にも技術を転用できます。
もちろんデスクトップアプリケーションの開発にも利用できますが、Unityといったゲーム開発でも利用されていて応用が利く言語だからです。
来年からこの教材を用いた演習が始まる予定なので、今から学生さんたちがどんなレポートを提出してくれるか楽しみでなりません。
ドローン+プログラミングは小中学校などでの教育の場だけではなく、高校や大学といった高等教育の場でもどんどん広がってきています。
ぜひこの教育を経験した人たちの中から将来の日本のドローン産業をさえる人材が出てきてほしいなと思っています。
もし、ドローンプログラミングの教材などでご質問などがありましたら、宮下(miyashita@alldrones.org)までお問い合わせください。