航空豆知識とドローン 林 賢太
【JDAメールマガジン第057号 2021年8月18日掲載】
JDA会員の皆様こんにちは。東京支部のCO-PI(コーパイ)です。今回の航空豆知識とドローンは、前回に続き「成田空港格納庫内でのドローン空撮からの6つの学び」をご紹介したいと思います。
今回は「6つの学び」のうちの3つをご紹介していきます。
『1. 屋内ではGPSが取得できない』
成田空港敷地内のため格納庫の扉を全て閉め、屋内扱いの飛行申請なしで飛行させました。GPSが受信できない場合、DJI製品はビジョンモードになり飛行高度が7~8mに制限されてしまいますが、垂直尾翼の最頂部は約20m。ドローンをさらに上昇させるためには、ATTIモードで飛行させる必要がありました。ATTIモードは実技検定会の時しか使わないと思っていた皆さん。屋内での高高度空撮に対応できるように日頃から練習をしておきましょう!!
『2. 鉄骨の屋内ではコンパスエラーで、機体が勝手に偏向する』
体育館等で飛ばしたことがある方はお分かりかと思いますが、屋内で飛ばすと機体が徐々にヨーイングしていきますよね。コンパスキャリブレーションを何度行っても解消されない環境でした。こういう時に役立つのがグリッド線。画角の小さなズレにも気づくことが出来ます。もう1つの方法は、無理に修正しないこと。ラダーのズレを細かく修正するのではなく、ズレた方向にそのまま流してあげると、見た目に気にならなくなりますよ!!
『3. 格納庫内は空港エリアに該当するので、ジオフェンスを解除しないと飛行できない』
今回一番苦労したのはロックの解除でした。認証コードでのロック解除が何とも上手く行かず、「離陸出来ません」状態になってしまいました。iPadを替えたり、別の機体を使ったり、色々と試して何とか飛ばすことが出来ましたが、バッテリー交換時に再発したりと不規則に発生しました。トラブルを想定して、予備機材は必ず持って行きましょう!!
次回は残り3つの学びをご紹介します。
ちなみに今回の空撮、ANAのB777国際線シート改修の舞台裏の映像を使用して、機内エンタメ用のANAオリジナル番組「ANAの客室ができるまで〜B777国際線開発と改修の舞台裏〜」をANAグループ社員自らが企画・製作したものに使って頂きました。ANA便にご搭乗の際は、スマホやタブレットからご視聴頂けます。ぜひチェックしてみて下さい!!
https://www.ana.co.jp/ja/jp/domestic/departure/inflight/wifi/