ドローン海外情報 溝部 公憲

【JDAメールマガジン第71号 2021年12月01日掲載】

[ 最高のドローンを作る方法 ]

今日はインドが相変わらず凄いというお話しです。

まずはインド軍の話ですが、神風特攻隊ならぬ自爆ドローンとして使用でき、直接射撃の空中精度機能を備えた無人航空機の調達を開始しました。軍用UAVは監視のみを目的としたものではなく、爆発物で標的に正確に衝突することもできるという時代にきているわけです。

いくつかのインド企業は、インドでドローンを現地で製造するために、イスラエル企業との合弁事業に参入しています。その内の一つであるParas Aerospace社は、イスラエルのUAVメーカーと提携しています。

同社は、主にドローン関連の航空宇宙技術開発に焦点を当てた製造会社で、主要な業種は、軍用UAV、産業用UAV、UAVシステムの開発、ペイロード開発、アルゴリズム開発です。

大きな目的は、世界を市場とした高性能のドローンをインドで作ることなのです。

なぜイスラエルと提携するのか?なのですが、パートナーシップを結ぶ理由の一つには、イスラエルは、1980年以来さまざまな用途向けにドローンを製造しており、この無人航空機の分野で強固な実績を持っているんですね。このパートナーシップにより、さまざまな業界のユースケースに最先端のソリューション提供ができるわけです。

また同社は、イスラエルの他に、ラトビア、イタリアの企業と提携しています。

例えば、ラトビアの会社は、低空気密度アプリケーションでの特定のミッションに役立つドローンが得意であり、一方イタリアの会社は、航空宇宙のリアルタイムアプリケーションにシステムエンジニアリングおよびシステム開発機能が得意分野でありその技術を提供しています。

その他、センサー、ミッション計画ソフトウェア、UTMソフトウェア、およびアルゴリズムの部分も補っています。凄いとしかいいようがありません。

ドローンの場合、ハード面よりソフト面がより重要になってくるわけなので、違う分野とのコラボレーションは必須だと思います。

と言うことで、この提携によってインドに最高のドローンテクノロジーをもたらし、すべての業種に最適なソリューションを提供することを目指しているという訳です。

さて、問題は日本です。日本の企業がこういう風に色々な国の企業と提携して、ドローンを開発していくことができるのでしょうか?

もの作り日本で、日本にこだわるのもいいのですが、ドローンに関しては、世界の優れているところとパートナーシップを組んでやっていく能力が重要だと思っています。

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