ドローン海外情報 溝部 公憲

【JDAメールマガジン第090号 2022年05月11日掲載】

今回はトルコの企業のお話しです。

ウクライナ軍が使用している「バイラクタルTB2」は、トルコの会社が製造しているという話は前回しましたが、今回は物流を目的に作られたものになります。

この度トルコの企業Fly Bvlos Technologyは、英国を拠点とする企業と無人航空機(以下UAV)の輸出契約を締結しました。

このUAVは、「ジャッカル」と名付けられ、英国のFlybyTechnologyとの契約により、このUAVをトルコから取得する最初の国になります。

130キロの航続距離を持つUAV5機が、英国に輸出されます。

英国サイドは、病院間を高価な薬のスマートな輸送と貨物使用のために、ジャッカルを選んだようです。

ジャッカルは、航空業界の貨物およびロジスティクスサービスで使用できる特別な設計をしています。

垂直離着陸(VTOL)が可能なUAVであるため、ジャッカルは滑走路を必要とせずにどのエリアでも着陸および離陸できます。

UAVはまた、人道援助の提供、監視と観測、機密データの管理等のタスクのために、あらゆる種類のシナリオで、過酷な気象条件で飛行するように設計されています。

会社の責任者パーカー氏は、「自社は世界中でパイロットトレーニングを提供している学校であると言い、新世代は新世代の機材でトレーニングする必要があると述べました。

またこれに合計120万ドルの費用がかかりましたが、将来を考えるとこれは非常に小さな投資です。トルコはこの点で本当に超大国になりつつある」と彼は言ってます。

UAVをヨーロッパの国に販売することが重要であると指摘しました。

付け加えて「ジャッカルは、航空業界向けの貨物および*ロジスティクス輸送向けに設計されています。ただし、ソフトウェアとハードウェアはすべて当社に帰属するため、必要に応じていくつかのミッションを開発できます。」とも彼は言ってます。

ただそういう機能性や技術面だけではなく、写真を見ると、外観もデザイン性にも優れており、近未来を感じさせるCoolな仕上がりになっています。

軍事用から産業用まで、今後のトルコ産のUAV恐るべしです。

*ロジスティクス輸送とは

ロジスティクス(英語:logistics)は、物流の運送・保管・包装・システム・流通加工・荷役などさまざまな機能を高度化(業務価値や商品価値を高める)し、調達・生産・販売・回収などの分野を統合して、需要と供給との適正化を図ることです。

さらに、環境保全、安全対策などの社会的な課題へ対処する戦略的な経営管理の意味合いも持っています。

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