液体融雪剤散布のお話 伊藤 磨辰

【JDAドローンマガジン 2025年4月30日掲載】

JDA北海道 オホーツク伊藤で御座います。

今回は3/19に実施してきた液体融雪剤散布のお話をさせて頂きます。

オホーツクエリアにある東京農業大学 北海道オホーツクキャンパス 生物産業学部 北方圏農学科 伊藤教授より、大学で管理している圃場の雪解け促進の為、ドローンでの融雪剤散布の実施をお願いされており、実施致しました。

散布時には圃場で研究等を行っている生徒様も数名見学に来られており、今まではソリに粉末の融雪剤を乗せ、足が埋まる程の積雪の圃場内をソリを引き、手で散布しており、今回依頼を受けた面積は2ヘクタール程ではありましたが、ドローンで散布をしている私達にとってみれば途方もない労力を使っておられた事に是非ドローンでの実散布において労力軽減と時間短縮に繋がるのかを知って頂く良い機会でもありましたので、お受けさせて頂きました。

産学官との連携は地元企業にとってみれば一定の目的が無ければ、繋がる事も難しいですので、大学様とお近づきになれる絶好の機会であり、無償で実施させて頂きました。フライト自体は十数分で終了しており、改めて「文明の利器」の力を感じて頂けております。東京農業大学 北海道オホーツクキャンパス在校生の多くは道外から来られており、人の流出が近隣市町村の問題の中、伊藤教授も「こういった機材に生徒が見て・触れることで、卒業後も北海道内に残ってくれるヒントとなる可能性がある。」とドローン導入に関してはこれからとしても私達にとってみれば、当社のスキームを有効に活用して頂き、研究の後押しができればと感じた所です。

今回の散布オペレーターは当社の新米女性スタッフにお願いし、散布デビューしてもらっております。本人も緊張はしておりましたが、教える側の立場として、実散布現場を経験する事も少ないですので、良い経験になったのではと思っております。

昨日伊藤教授が事務所に遊びに来てくださり、実際に散布した圃場の現在と効果の程を伺っております。来社されたタイミングでは散布圃場は土も乾燥した状態で、散布していない圃場は水たまりがあったり、ぬかるんだりととても畑に入れる状態ではなく、散布圃場では作業ができるとの事で、効果があったと喜んでおられました。やはり見て・肌で感じてもらう事で、運用イメージは大幅に変わります。

今回見学された生徒様が北海道に残りまた、ドローンを活用した新事業なんて初めてくれれば私達にとってはこれほど嬉しい事はありません。当社スタッフも成長し私の出番がどんどん無くなってきました。嬉しくもあり寂しく思う今日この頃です。