水中ドローンの初潜航のお話 伊藤 磨辰

【JDAドローンマガジン 2025年7月23日掲載】

JDA北海道 オホーツク伊藤で御座います。

今回は7/1に実施した水中ドローンの初潜航のお話になります。

漁業関係者様から水中ドローンの可能性について聞かれる事や、実際に潜航依頼を頂いたこともありましたが、リスケに次ぐリスケが多く、キッズイベントや消防訓練での潜航はしておりますが、実運用レベルの潜航をしたことはありませんでした。

今回6月某日に北海道オホーツク総合振興局様から緊急依頼としてオホーツクエリアのとある漁港において取水施設内にある真空ポンプに魚が混入する異常事態が発生し困っていると連絡を頂きました。原因調査の為湖にある取水口を点検して欲しいといった内容となっております。取水施設から取水口までは600m離れており、水深8mの所に取水口があるとの事。(下図の赤で表示されている部分)

港外での潜航は初めてで担当漁協職員様に船をだしてもらい、振興局職員様と当社スタッフ(私含め3名)で船舶GPSを頼りに取水口近くまで行ってもらい水中ドローンを投入しております。潮の流れもさることながら、濁度が最大の敵となり、私はテザーケーブル(有線)管理をしておりましたが、オペレーターを担当した当社スタッフは目標物を見つけるのに必死に操作してくれておりました。ただ、「この先1~2m先の所にありそうです。」と指示は頂けるのですが、船も常に動いており、ざっくりとした距離から8m潜航すること自体非常に難しく、アンカーを入れ直し、船の位置も変えた3度目に「アンカーの先1mくらいの所に取水口がある。」との事。船とアンカーが繋がっているロープを見ながら先行した先に目標を発見でき安堵致しました。

結果取水口に穴は見受けられず、原因は別である事がわかりましたが、第一目標を達成し安堵しております。成果物を振興局様へ送り皆様から出た感想は主要魚種であるシマエビがいっぱいいた事に驚かれていたようで、重ねて撮影できた喜びを感じております。操作したオペレーターはもちろん必死でしたし、諦めずに潜航してくれましたが、今回は「運」も味方してくれたことも大きかったと感じております。困っている方を助け、事業部の実績も積める良い潜航だったと思っております。

経験を伝える・エリアに特化した潜航マニュアルを作っていく事で、水中ドローンの可能性と新規オペレーター排出に繋がっていくのではと思っております。費用捻出が難しいという事でしたので、無償で実施致しましたが、お金に換えられない貴重な経験を積ませて頂けました。綺麗な水中映像の裏には涙ぐましい努力がある事を理解頂ければ幸いです。