FPV ドローン飛行について 宮田 敏美
【JDAドローンマガジン 2026年2月19日掲載】
こんにちは!JDA北海道ブロック 根室より宮田です。
1 はじめに
今季冬場の異常気象は、各地で観測史上最大の豪雪をもたらして日常生活にも支障が生じる雪害となっております。当校が所在する北海道根室市では、例年通りにオホーツク海が凍り始め、まもなく流氷も到来して2月中旬には見渡す限り氷原一色の幻想的な壮大な自然が一面に広がります。水平線では無くして氷平線でとても美しいのです。大自然の中でFPV ドローンを飛行させて氷平線を歩く鹿を空撮したり、水中ドローンを流氷の下に潜水させてクリオネを探す様なことは、日本最東端に位置する根室市でしか体験することが出来ないと思います。私の大好きな趣味を満喫できる季節の到来でもあります。
今回、皆様方にご紹介することは、私が平成30 年にドローンスクールを開校してから、その魅力に一番嵌まっているFPV ドローン飛行についてです。
2 FPV ドローンについて
皆様、FPV ドローンはご存じと思いますが、一般的にFirst Person View の略称で、【一人称視点】と表現されております。現在では、生産中止になっておりますが、開校当時には、初期のMavic2 やMavicPro 用のスマート送信機(RC-PRO)に接続することが出来るDJI COGGLES があってFPV 空撮に夢中でした。現在では、小型、軽量、高性能なFPV ドローンが発売されて身近な存在になりました。
3 FPV ドローンの魅力
FPV 飛行とは、一般的なプロポのモニターを見ながら飛行するのではなく、専用ゴーグルを装着して、ドローンカメラから送られて来る映像を直接に見ながら操縦するもので、その映像は大型スクリーンの様にゴーグルに飛び込んできます。その魅力は、まるで、映画タイタニックでの船首シーンの如く自分が鳥になって空を飛んでいるかのような没入感と臨場感を体感することが出来ることかなと思います。FPV 飛行は、目視外飛行ですが、まるでカメラレンズが自分の瞳になった目視飛行と同様の感じを受けて別世界が広がります。また、その特性から操縦技術も格段に上達する様に感じます。それ故にこれまでのドローンと違った新たな楽しみ方や活用方法が広がると思います。
4 FPV ドローンの活用方法
(1) 迫力ある映像の撮影
FPV ドローンは、より迫力あるアングルに迫れることや流れるような臨場感がある映像の撮影が可能になります。小型、軽量のため、高速でアクロバティックな飛行が可能になり、ライブ会場やモータースポーツ等でも、これまでに見たことがない映像に感動すると思います。コロナの影響で、しばらく停滞していたドローンレースも各地で開催されて再注目されて行くことと思います。
(2) 点検作業への活用方法
FPV ドローンは、これまで人間が入って作業を行うことが困難だった天井裏や床下点検、排水溝やパイプ等の内部点検等、狭くて小さな空間での点検作業を可能にしますので、業務活用への伸びしろがあると思います。障害物への軽微な接触にも360 度プロペラガードが跳ね返して、その威力を発揮します。
5 FPV ドローン活用時の留意点
(1) 飛行許可申請
屋外で飛行させる場合は、目視外飛行となるため、国土交通省への飛行許可申請が必要となります。
(2) 電波法
ドローンに利用される電波の周波数は、一般的に2.4GHz ですが、長距離伝送や強力な映像伝送方式を用いているものは5.8GHz の周波数帯となりますので無線免許の資格が必要になります。私は、第二級陸上特殊無線技士の資格を取得しております。無線免許は、無線や電波の仕組みや正しい使用方法をよく知ることが出来ます。これから高出力が必要となる大型ドローンが物流業界や建設業界等に実装されていくことを考えますとこれから必要になる資格です。
(3) 体調の変化
個人差はあると思いますが、【酔います!】乗り物酔いの様に目が回って機分が悪くなります。いわゆるVR や3D 酔いと同様ですが、過激な飛行でも飛行時間の積み重ねで慣れてきます。
6 結び
航空法が改正されて10 年が経過しました。その後、安全な飛行と新たな労働力としての活用促進を図るために幾多の法改正が行われました。これからもドローンの進展と共に必要となる改正が行われて、更なる躍進が見込まれております。FPV ドローンは、その特性から、これまでのドローンと異なる視点から益々注目されて行くとものと思います。是非、皆様方もFPV ドローンの素晴らしさを体感して頂きたいと思います。
本日の写真は、私が使用している初期のDJI COGGLES とDJI Avata2 です。



