ドローン×農業 日高 雄一郎

【JDAドローンマガジン 2023年2日22日掲載】

皆さんこんにちは。
JDAアグリフライヤー 認定教官 のJokerこと日高と申します。

何名かの方が既にチャレンジされたようですが、私も国家資格化した「無人航空機操縦士試験」の学科試験を先日受験し、無事に一等・二等の学科試験を合格いたしました。
二等→一等の同日受験という無謀な戦略(笑)でしたが一安心です。
受験についての流れはJDA北海道・宮田さんの記事を、試験の内容考察はJDA東京・CO-PIの記事を参考になさって、多くの皆様のチャレンジを期待いたします。

JDAドローンマガジン 地域の特性を生かしたドローンの普及拡大に向けて
https://alldrones.org/2023/02/03/地域の特性を生かしたドローンの普及拡大に向け-9/

JDAドローンマガジン 航空豆知識とドローン
https://alldrones.org/2023/02/01/航空豆知識とドローン-林-賢太-17/

農薬散布に関連する問題もいくつか出題されましたが、内容を整理するにあたって「飛行形態の分類」はしっかり整理しておいたほうがいいでしょう。
改めて整理しておきますので、これからチャレンジする方にお役立ていただければ。

無人航空機の飛行形態の分類(カテゴリーⅠ〜Ⅲ)
無人航空機が飛行するにあたっての禁止空域、飛行方法に関する無人航空機の飛行形態については、そのリスクに応じて3つに分類されます。
この整理ができていないと問題を解くのに苦労するかもしれませんので、改めて下記に整理いたします。

カテゴリーⅠ飛行
特定飛行に該当しない飛行を「カテゴリーⅠ飛行」といいます。
「特定飛行」とは、航空法において規制の対象となる空域における飛行又は規制の対象となる方法による飛行のことです。
JDAの学科講習でもお話ししていますのでここでの詳細は割愛しますが、4つの空域・6つの飛行方法がありますね。
それ以外において航空法上の規制が特にないのは従来と同じですが、小型無人機等飛行禁止法など他の法律の制限も確認するようにしましょう。

カテゴリーⅡ飛行
特定飛行のうち、第三者の立入りを管理する「立入管理措置」を講じたうえで飛行するものを「カテゴリーⅡ飛行」といいます。
カテゴリーⅡ飛行のうち、特に「空港周辺・高度150m以上・イベント上空・危険物輸送・物件投下、加えて最大離陸重量25kg以上の無人航空機の飛行は、リスクの高いものとして「カテゴリーⅡA飛行」、その他のカテゴリーⅡ飛行を「カテゴリーⅡB飛行」といいます。

カテゴリーⅢ飛行
特定飛行のうち立入管理措置を講じないで行うもの、すなわち第三者上空における特定飛行を「カテゴリーⅢ飛行」といいます。
最もリスクの高い飛行となることから、その安全を確保するために最も厳格な手続き等が必要となりますが、カテゴリーⅢ飛行においては「一等無人航空機操縦士」の技能証明と第一種機体認証の両方が必要になり、さらには飛行許可承認も取得しなければなりません。

例えば「人口集中地区で立入り管理措置を講じた上での農薬散布業務」はカテゴリーⅡAに該当しますね。
このカテゴリーⅡA飛行の承認申請の有無について、始めて受験される方は正確に理解した上で受験されることをオススメします。

カテゴリーⅡA飛行では、機体認証・技能証明を有していても運行管理については国交省の飛行許可承認が必要になります。
カテゴリーⅡB飛行は、機体認証・技能証明を有していれば国交省へ飛行許可承認を得る必要はありません。
ただし、飛行マニュアルの作成など「無人航空機の飛行の安全を確保するために必要な措置」を講じる必要があります。

試験について、基本的には「正しいものを選べ」「間違っているものを選べ」のような択一問題なので、きっちり整理と理解ができていないと誤答することになります。
どのようなケースで技能証明が必要で、どのようなケースではDIPS申請が必要なのか、今一度整理してみてください。
これらは「無人航空機の飛行の安全に関する教則」にも書かれていますので、改めて頭に叩き込んでください。

カテゴリーⅡ飛行においては、機体認証・技能証明を持っていない場合でもこれまでのDIPS申請の手順を踏んで不備がなければ、国交省の飛行許可承認を受けることができますので、すべての人がこの無人航空機操縦士試験の合格を急ぐ必要はありません。
DIPS申請における民間資格の有効性は今後も続きますから、ご自身の状況を踏まえてじっくり検討していただければ幸いです。

国家資格制度が始まるまではいろんな情報がありましたが、今のところ学科試験に関しては免除されることがなさそうです。
とは言っても、JDAの学科講習で得た知識が活きる部分もたくさんあります。
特に二等資格を目指す方は、JDAで発行するような民間資格を通して勉強されたことを復習する意味でも学科試験への先行チャレンジはオススメです。

余談ですが「学科試験合格証明」の有効期限は、試験合格の正式通知日から起算して2年間。
税理士試験などでいうところの「一部科目合格」みたいなものでしょうか…早く合格する分はちゃんとアドバンテージになりますのでご安心を。

学科試験はCBTなので、全国のテストセンターで毎日開催されています。
しっかり学習計画をたてた上でぜひチャレンジ!してみてくださいね。